2021年3月18日

公正な投信評価を追及するRefinitiv Lipper Fund Awards

The Finance risk screen

リフィニティブ・ジャパン株式会社

コンテント・マネージャー 投資信託担当

熊谷紀香

 

リフィニティブは3月18日、2020年末時点における「リフィニティブ・リッパー・ファンド・アワード・ジャパン 2021」の受賞ファンドと受賞運用会社を発表しました。リフィニティブ・リッパー・ファンド・アワードは、世界の20カ国以上で30年余りにわたり、高く評価されており、独自の投資信託評価システム「Lipper Leader Rating (リッパー・リーダー・レーティング)システム」の中の「コンシスタント・リターン(収益一貫性)」を用い、優れたファンドとその運用会社を選定し、表彰しています。受賞ファンド及び運用会社は、弊社ウェブサイトに掲載されていますので、詳細はこちらをご覧下さい。本年の受賞ファンドの傾向などは次回のブログで解説することとし、今回は、当ファンド・アワードの評価方法について解説いたします。

当アワードでは、評価年の12月末時点に日本で販売登録されているファンド、 評価年の12月末時点で、36カ月以上の運用実績があるファンド、1つの分類に該当ファンドが10本以上存在する分類に属するファンドなどを評価対象としています。また、ファンドサイズは考慮に入れていません。最優秀ファンド賞の評価期間は、「3年間」、「5年間」および「10年間」で、リッパー独自の投資信託評価システム「リッパー・リーダー・レーティング・システム(リッパー・リーダーズ)」で採用している「収益一貫性」 と同様の評価を行い、各分類の最優秀ファンドを選定しています。

最優秀会社賞では、各アセットクラスにおいて、受賞要件を充たしているファンドを有する運用会社を評価対象とし、該当ファンド全ての評価の平均値にてランキングを行い、最優秀運用会社を選定します。最優秀会社賞の評価期間は3年間です。総合部門については、債券部門、株式部門においてそれぞれ5本以上、ミックスアセット部門において3本以上のファンドを有する運用会社が評価対象で、各アセットクラスと同様、収益一貫性」評価方法を用いて、該当ファンド全ての評価の平均値にてランキングを行い、最優秀会社を選定します。

最優秀運用会社賞、最優秀ファンド賞とも、完全定量評価に基づいた選定基準を設けているものの、総合部門については、株式、債券、ミックスアセットそれぞれのアセットクラスに一定以上のファンドを有する運用会社を対象としているため、特定の資産クラスだけではなく、債券、株式、ミックスアセットの3部門全てにおいて相対的に高いパフォーマンスを維持することが総合部門賞の受賞要件となっています。

アワードの評価で用いている収益一貫性は、Lipper独自のファンド評価システムである「リッパー・リーダーズ」の評価基準の一つです。同基準では、Lipperのファンド分類を用いて、総合収益性、収益一貫性、元本保全性、経費率の4つの評価基準毎に全ファンドをランキングし、各ピアグループに属するファンドと比較し評価を行っております。

一般的に、ファンドの評価を行う際に用いられるのはリターンとリスクです。これら2つの要素を数値化したものが、シャープ・レシオやインフォメーション・レシオですが、当アワードで用いている評価方法は、「コンシスタント・リターン」です。これは、Lipperのファンド評価手法の一つで、ベンチマークにはリッパー分類の平均が用いられています。

リッパーの評価方法の特徴は、「完全な定量評価であること」であり、この評価手法の長所としては、以下の3点が挙げられます。

①リスクに対する考え方に工夫されていること
②様々な期間での評価が加味されていること
③超過収益がマイナスになったときに評価が逆転するという欠点がないこと

①と③は、超過収益がマイナスになった場合、よりペナルティを課すような手法を用いられています。 また、②はこれまでの1カ月×36 だけでなく、3カ月×12、6カ月×6、と様々な期間での評価を試みています。これにより、短期でも長期でも安定した成果を出したファンドの評価を可能としています。さらに、期間毎のウェイトをかけるなどして、最終的な値を求め、これを「Consistent Return」(リスク調整後リターン)としています。

この評価の特徴を下記の表を用いて説明すると、ファンドAが安定したパフォーマンスを上げているのに対し、ファンドBは高いパフォーマンスを上げた時期もあるが、パフォーマンスのブレが大きいことが見て取れます。従って、Consistent Returnを用いたリッパーの評価では、ファンドAの方が高くなります。

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「ファンドの評価方法」は様々で、評価機関によって基準や方法は異なります。各評価の特徴や内容を理解した上で、ファンドを購入する際の参考に、また、保有しているファンドの評価を確認するなどの活用方法もあります。
ファンドの本数が年々増加する中、個人投資家がファンドを選択するとき、Lipperのような中立的な評価機関が果たす役割はますます重要になっていると言えます。Lipperが提供する情報を用いることにより、投資目的など個々のニーズ、各人のライフステージに適したファンドを選択することが容易になります。このような、個人投資家の資産形成に役立つ、中立公正で、付加価値の高い情報を、今後も提供し続けていきたいと考えています。

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