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2021年11月11日

マネーロンダリング(資金洗浄)とは?対策と予防でやるべき5つのポイントを詳しく解説

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リフィニティブ編集チーム

マネーロンダリングは、反社会的組織やテロ組織をはじめとする犯罪集団の資金源になるもので、これを防ぐよう対策を打つことは社会全体の秩序の安定に資すると言えます。また、金融機関や事業会社にとっては、規制対応として「取り組むべき事柄」になっています。

では、具体的にどのような事例があり、どのような規制があるのでしょうか? 把握しておきましょう。

I.  マネーロンダリングとは?
マネロン、資金洗浄とも言われる行為のこと。反社会的組織やテロ組織をはじめとする犯罪集団が、主に犯罪で得た収益を正当な取引に“忍び込ませる”ことで出所不明にし、資金を得ようとする金融犯罪です。

マネーロンダリングはその目的を鑑みると、汚職や贈収賄、詐欺や横領といった犯罪とも深く関わっています。そのため、「マネーロンダリングそのものを防ぐ」だけでなく、関連する犯罪も防止すべく厳格に取り組むことで実効性を高める必要があります。

II. マネロン対策として何をするか? 
マネロン対策は、それが発生する度合いを推測し、自社にとっての最良の方法を取る必要があります。

例えば、海外ビジネスが活発で現地法人もある企業の場合、現地の子女をインターンシップで受け入れる場合、外国PEP/PEPs (公的に高い地位にある人物)への利益供与にならないか、といった懸念が生じることを把握すべきです。

ほか、名義借り等によるマネーロンダリング、企業に対する架空請求、貿易取引の中で不正口座取引に巻き込まれるケース (TBML) などは、日本国内の企業においても無視できないほどリスクが高まってきています。これらに対抗するには、KYCやUBOチェック、デューデリジェンスやスクリーニングが欠かせません。

1. KYCとは?

Know Your Customerの頭文字を取った用語で、顧客の本人確認のことを指します。

例えば、銀行の窓口等で新規口座を開設する際、その人物が本人であるかどうか、確認することを意味します。このほか、取引先相手が自社の想定している取引相手であるか、実態が異なることはないか? といったことを確認することもKYCとされます。

2. UBOチェックとは?

Ultimate Beneficial Ownershipの頭文字を取った用語で、最終的受益者という意味。BO(Beneficial Ownership)と表現される場合もあります。

例えば、取引先相手や口座管理者の実態について、想定している相手と最終的受益者が違う場合、真の最終受益者に利益が供与されていることを把握できない、という事態になりえます。この場合、UBOが反社会的組織と関わりがあったり、外国PEPSであったりする場合、その相手や国に利益が渡ることになり、場合によってはそれがテロや反社会勢力の資金源になるおそれが生じます。そのため、企業はUBOチェックを徹底する必要があるというわけです。

3. ューデリジェンスとは?

一般的にはビジネス・デューデリジェンスを指しますが、マネーロンダリングの危険性がある「疑わしい取引」の発生防止のために行なわれることもあります。企業全体でマネロンリスクが発生する余地があるか、関係先も含めて調査をしたり、経営陣の関係者らも含めて“取引を控えるべき人物や団体との関わりがないか”を、徹底して調べるたりすることを意味します。

4. スクリーニングとは?

多くの場合、デューデリジェンスを行なったあとは「調査が完了したため」との理由から、追加の確認が行なわれないものです。しかし、今日ではM&Aによって「企業の名前は同じだが、実質的には新しい企業になっている」といったことが珍しくなくなっています。そうしたこともあり、定期的に実態を調査するスクリーニングを行なう必要性があるとの指摘が高まるようになってきました。

なお、実態が契約当時と異なる場合には再度詳細な調査であるデューデリジェンスを行なうことで、マネロンリスクを低下させられる、とも考えられています。

III. マネロンのリスクをどう評価するか?
事業者において、マネロンリスクへの危機感度は必ずしも高くないとの指摘が聞かれます。自社がマネーロンダリングに巻き込まれるリスクはどのような場面なのか、それが起こった場合どのようなリスクに波及するのか? まずは整理することが重要です。

リスクを評価するにあたり、日本では、「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン(金融庁)」が最も有用な資料となっています。令和3年2月19 日に改訂が入っているため、以前目を通したという企業も改めて確認しておく必要があると言えます。また、リスク評価を行なう際には「リスク・ベースドアプローチ(リスクベースアプローチ)」が求められます。

IV. マネロンは事業者にとっても他人事ではない
日本の犯罪収益移転防止法では、マネーロンダリングに利用される可能性が高い業務に関わる機関等を「特定事業者」として指定しています。特定事業者は、法律に基づいて一定の取引について顧客等の本人特定事項の確認を行なったり、本人特定事項の記録及び取引記録を7年間保存するといった義務を負います。

しかし、サプライチェーンの拡大やグローバル化によって、これらの特定事業者以外にもマネロンの“罠”は広がっているのが今日の実情です。

疑わしい取引や不正口座取引に加担したことが当局に発覚した場合、短期的には、莫大な制裁金や制裁措置を受ける恐れがあり、さらに、当局への協力のために人的リソースが投入されることによるビジネス停滞のリスクも考えなくてはなりません。加えて、そのことが公知の事実となった場合には、企業価値やブランドが毀損されるようなレピュテーション (風評) リスクの増大、ステイクホルダーへの説明責任などのリソース確保とその遂行にも迫られます。さらに、これらを乗り越えたあとも、規制当局による継続的な監視対象となることは避けられません。

そのため、特定事業者が負う義務の内容を参考に、自社にとってマネロンリスクが高い場面における次善策を考え、備えておくことも検討の価値があると言えます。

V. まとめ
マネロン対策を行なう上で不可欠なのが、取引先の信頼性や信用度を正確に把握することです。Refinitivは、マネー・ロンダリング対策 (AML対応) に資する8つのソリューションを展開し、企業が安心してビジネスに集中できる環境を整えられるようサポートしています。

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