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2022年3月23日

投資信託と株式投資の違いとは?

それぞれの特徴を比較しながら解説

The Finance risk screen
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リフィニティブ編集チーム

投資信託による資産形成は近年、「早いうちから老後のための資産形成をしたい」という現役世代を中心に注目を集めるようになりました。

しかし、「投資」と聞くと、株式会社が発行している株の売買によって利益を得ようとする「株式投資」の方がイメージしやすく、「投資信託とは結局どういったものなのか?」と感じている人もいらっしゃると考えます。

そこで、ここでは投資信託と株式投資を比較することで、この疑問を解消していきましょう。

I. 投資信託の特徴

投資信託はファンドとも呼ばれ、ひとつのファンドに対して集まった大勢の投資家の資産をもとに運用する仕組みのことを指します。集められた資金は、株式や債券などに振り分けて投資されるのですが、それを個人ではなく運用のプロが担ってくれるという特徴があります。

投資する額はファンドごとに設定されていますが、1万円から、あるいはそれより少額から始められるものもあります。

そうした少額の出資でも、東京証券取引所やニューヨーク証券取引所に上場している誰もが知る大企業(=個人では手が出ないような高い時価総額の企業)に投資できる可能性があることは、投資信託の大きな魅力です。

ただし、どの企業の株式で運用するかは運用を担当するプロにお任せすることになるので、「この企業よりあちらの企業の方が好きなのだけど…」といった選別はできなかったり、「株価が下がっているから売りたい!」と考えてもすぐにその通りにはできなかったりと、投資対象の選別ができないことも特徴のひとつです。

ただ、株価が一時的に下がっていたとしても、これまでのデータや今後の将来性を見込んで「株価が安いタイミングで株を追加購入しておこう」というプロの判断である場合もあり、その成果が数年後に見えることも少なくありません。そうした意味で、長期に保有しておくことが投資信託で成果を得るポイントだとする見方があります。

では、このあたりで一度、投資信託の特徴をまとめておきましょう。

  • 少額で始められる
  • 運用自体はプロに任せられる
  • 運用方法や投資対象は決められない
  • プロに任せるため手数料が必要である
  • 金融市場に精通していなくても始められる

 

II. 株式投資の特徴

企業が事業を成長させるために資金を得ようと発行している株式に対し、株式投資は資金を出す(投資する)ことを意味します。企業としては事業のための資金が得られるので、既存事業の成長はもちろん、新規事業開発や雇用促進、研究やイノベーションに注力することができるようになります。また、それによって利益が上がれば、資金を出して株を保有している人や企業といった株主も、配当金という形で利益を得ることができます。

個人として資金を出すとなれば、できるだけ株価が下がらず、配当や株主優待などが多い企業の株を得たいもの。ただ、そうした企業の株価は最初から高いので、個人の資産のうち投資に振り向けられる資金だけでは足りないケースも考えられます。そのため、投資したい対象と投資できる対象が必ずしも一致しないことも起こりえます。

また、株式投資を行なう際、「この企業の考え方に共感している」「このビジネスには将来性がある」といった判断をするのはご自身の判断になります。同様に、「この株は手放す」「この株は買い増す」といった運用の判断もご自身で行うことになります。
そのため、投資対象としている企業が業界の中でどのようなポジションにあり、どういった競争力を持っているのか? といったことを十分に調査したり、世の中の動向を見通したり、といった複合的な知識と実践力を個人が発揮する必要があります。

「ノウハウや情報収集力がなければ株式投資は難しいかもしれない…」と思われるかもしれませんが、そうしたことができる環境が整っているのだとしたら、より少ない手数料で資産運用ができる、というメリットがあります。

また、そうした個人投資家に必要な情報を提供するサービスもあるので、イチから情報収集をしなければならない、というわけでもありません。

ここで、株式投資についても簡単にまとめておきましょう。

  • 自分の資産のうち投資に向けると決めた資金のみが原資となる
  • (上記の理由で)投資対象が限られる場合がある
  • 運用方針や投資対象を自分の判断で決められる
  • 手数料は投資信託に比べるとリーズナブルになる場合がある
  • 金融市場に詳しければ詳しいほど自由度高く資産をふやす可能性が広がる

 

III. 投資信託にすべきか、株式投資にすべきか?

投資信託でも株式投資でも、「資産をふやす」というより、「資産を減らさない」という発想が資産形成をする上で最も大事な考え方のひとつだといえます。そうなると、気になるのが「いつ市場が停滞したり、落ち込んだりするか?」ということでしょう。

この答えを出すことはほとんど不可能だといえます。それは、新型コロナウイルスのパンデミックや自然災害を予測することができないからです。そうなると、「やはり、資産は大事にしまっておいた方がいいのでは?」と考えるかもしれませんが、物価の上昇や増税などによって資産が目減りしてしまうこともあります。

そこで、考えられるのが「資産は分散して投資する」ということ。
例えば、投資信託の中でも「バランスファンド」と呼ばれるものは、1つのファンドの中に株式と債券などを組み合わせることでリスクをより小さくするように工夫しているものとして、「低金利だから銀行に預けるより投資してみたいけれど、あまり価格が変動するようだと長く保有していることでストレスを感じてしまう」という人にとっては選択肢に入りやすいと考えられます。

もちろん、株式のみで運用するファンドと債券のみで運用するファンドを別々に購入することも選択肢のひとつ。あとは、売買手数料や投資に振り分ける資金によって、どちらの方がご自身の利益に叶うか、判断できるかと思います。
気になるファンドが見えてきたら、「リッパー・リーダーズ・レーティング」というWebサービスによってファンドの状況を確認して判断する、というのも一案です。

Refinitivでは、公平な投信評価を実現する Refinitiv Lipperの提供によって、選ぶべき投資信託のデータを提供することを通じ、投資家のみなさま、ひいては社会全体が成長による富の分配を得られるような環境づくりに貢献しています。

 

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