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港のコンテナ船とコンテナ

コンプライアンスInSight 2020 夏号

新型コロナ禍で増すサプライチェーン上のリスク

~想定外の環境下で不測の損害を被らないために~

新型コロナ禍で増すサプライチェーン上のリスク

新型コロナウィルス感染拡大は、世界的なサプライチェーンの分断をもたらした。一時と比べれば徐々に回復の兆しは見られるものの、以前のような姿に落ち着くには相当の時間を要することになるだろう。

同時に、今回の大きな混乱は、世界規模で重層化・複雑化していたサプライチェーンを再考するきっかけにもなっている。例えば、独自調査をもとに6月1日付で日経新聞が配信した記事によると、「国内に工場を持つ企業の約7割がサプライチェーンを見直すと回答した」とのことだ。

確かに、サプライチェーン再編は、短期間でビジネスを正常化させるためにも、コロナ禍で被った損失を補填し巻き返しを図る上でも、速やかに進めるべきことだろう。

だが、企業はそこに潜むリスクにも神経を尖らせる必要がある。各国当局が、「COVID-19の感染拡大から利益を得ている犯罪者の手口」として、模造品・模倣品の販売や詐欺の横行に警鐘を鳴らしているのは周知の通りだ。また、コンプライアンスを軸とした現実的かつ実効的なグローバル・リーガル・ソリューションを提供する弁護士法人GIT法律事務所の西垣建剛弁護士によると、新型コロナ禍によって払底した医療器具を輸入・販売しようとした国内企業が国際詐欺に遭い、泣き寝入りせざるを得ない事態になった例も実際にあったと言う。

では、これまで以上にリスク度合いが高まるサプライチェーンを安定的にマネジメントしていくには、どのような取り組みが求められるのか? 事例を交えて考えてみよう。