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コロナ禍で拡大する企業の潜在的リスクを低減させるには? 〜明らかになった深刻なデューデリジェンス不足〜

この数ヶ月、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響によって社会全体が様変わりし、「ニューノーマル」を受け入れる努力が続いている。もちろん、劇的な変化はビジネスの世界でも進んでおり、「2020年はポストコロナへと続く最初の年だった」と言う日も近いと考えられる。

だが、確実に前に進もうとしている中で、不安や迷いを感じないわけではない。特にビジネスにおいては、「コロナ禍で下した決定に完全な自信を持っている」と断言できる経営陣の数はそれほど多くないだろう。そうした決め手を欠く感覚の背景には、近年、問題視され続けてきた不確実性がコロナ禍も相まっていよいよその深刻度を増していることが影響していると推察される。

例えば、米中対立から生じている日米中の非常にデリケートな関係性が米大統領選後にどのように変化していくか先行きの読めない状態であること、COVID-19に端を発する消費行動の変化や収益の悪化がいつになったら回復するか予想できないでいること、そして、さらに複雑化しているサプライチェーンやサードパーティとの間に潜むリスクの上昇といったことが思い浮かぶ。これらはすべて自社で主体的にコントロールし得ないものであり、それぞれが入り組んで絡み合っているため、次の展開を予測して次善策となるシナリオを組むことすら極めて難しい。

加えて、2020年7月に改定された米国腐敗行為防止法(FCPA)に代表される規制当局の動向も気になることだ。2019 年にFCPAに基づいて企業に科された罰金・課徴金は 29 億ドルにのぼっており、役員や取締役らが個人としても法的責任を問われたことはよく知られている。また、デジタル領域への対応の不備が引き起こすリスクはどのように出現するか分からない上、被る損害は甚大だ。さらに、気候変動やエネルギー問題のほか、児童労働や労働搾取などの人権問題など幅広い分野を包括するサステナビリティの推進が注目される中、社会的責任(CSR)を果たさないでいることはESG文脈で株価に直接的に影響するようになっているばかりか、早晩、より明確な基準を持った規制が設けられるのではないか? との見方も出始めている。