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- 2021年9月3日掲載 : 夏休み集中講義 (補講) ~投資信託のすすめ 大切なお金減らないよう分散投資
知りたい投信 なるほどリッパー : 2021年9月3日
夏休み集中講義 (補講) ~投資信託のすすめ 大切なお金減らないよう分散投資
高校生向けに資産形成や資産運用について説明する「夏休み集中講義」の補講。投資信託を購入するメリットを、株式や債券に直接投資する場合のリスクと比較して解説した。
夏休み集中講義 (補講) ~投資信託のすすめ 大切なお金減らないよう分散投資
■高校生向け 資産形成がわかる
8月の「夏休み集中講義」では、資産形成の大切さ、経済や金融のつながりを解説しました。投資はお金もうけだけでなく、経済をうまく回して、暮らしを良くするのに欠かせないもの。けれど、株式や債券への投資は、企業や国への信頼が下がると価値が目減りします。
「せっかく投資をしたのに、見込みが外れてうまくいかなかった」とならないようにするには、タイプの違う複数の株式や債券を買う「分散投資」が効果的です。でも、あれこれ買うには、たくさんのお金が必要。そこで投資信託(投信)の出番です。
ひとつの金融商品に、たくさんの株式や債券などを詰め合わせたものが投信です。少ない金額でも分散投資ができちゃうのです。取り扱いは銀行や証券会社。インターネット証券会社の中には、最低100円から買えたり、1円から積み立てられたり、というところもあります。
では、架空の「世界の株式&債券ワクワク投信」で説明しましょう=イラスト。世界の株式を75%、債券を25%という配分の詰め合わせです。金融の詳しい知識を持つ運用会社が預かって、投資家の代わりに株式や債券を選んで運用します。
この投信を1000円で申し込んだ人は、世界の株式750円分と債券250円分を買ったことになります。3000円の人は、株式2250円分と債券750円分です。ひとりずつはわずかな金額でも、みんなのお金を合わせると、5000億円というお財布。実際、日本で売られている本物の投信は、数億円から数千億円というものが多いです。
もし、詰め合わせた企業のうち1社が倒産したとすると、その企業の株式の価値は消滅します。倒産した企業の株式だけに投資していたら、大切なお金はゼロ円です。ワクワク投信の場合はどうでしょうか。詰め合わせた資産の合計金額です。他の企業の株式や債券が値上がりしていれば、カバーできる可能性があるのです。
倒産の例は極端ですが、株価は毎日のように上下しています。悪いニュースで株価が下がると、一時的に投信の価値が減るかもしれません。でも、魅力ある企業を多く詰め合わせていれば、いずれ投信の価値は回復します。詰め合わせは通常、数十から数百種類ですが、世界46カ国、約2500社もの株式を詰め合わせた投信もあります。
毎月第1金曜日の朝刊で、高校生向けの内容をお届けしています。お楽しみに!
担当=DZHフィナンシャルリサーチ・石原敬子
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