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- 2021年5月28日掲載 : ESG に対する投資家の意識 企業に求める取り組み、年代で差
知りたい投信 なるほどリッパー : 2021年5月28日
ESG に対する投資家の意識 企業に求める取り組み、年代で差
投資信託協会が実施したアンケート調査の結果に基づき、ESG や SDGs に対する投資家の意識について考察した。高齢者層に比べ、若年層は ESG に取り組む企業に投資したいと思っているという結果であった。
ESG に対する投資家の意識 企業に求める取り組み、年代で差
コロナ禍で、持続可能な社会への関心が高まっています。投資家も、「ESG」や「SDGs」に、以前より意識を向けるようになりました。「ESG」は「環境(Environment)」、「社会(Social)」、「企業統治(Governance)」の頭文字。「SDGs」は国連で採択された、「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の頭文字です。
投資信託協会が2020年11月にインターネットで20~79歳の2万人に実施した、「投資信託に関するアンケート調査」では、株式投資信託を持つ人は、ESGに取り組む企業への投資意向がより高いことがわかりました=左下グラフ。
興味深いのは、年代別にみると、投資したいと思える企業の具体的なESGの取り組みに違いがあったことです=右下グラフ。若い世代は、高齢者層に比べて貧困・飢餓、教育格差、ジェンダーフリーに取り組む企業に投資したいと思う人が多いようです。
従来の投資判断では、企業の実力を示す業績や財務などを重視してきました。稼げる企業に投資すれば高い投資収益が得られる、との考えからです。ところが経済の発展は、気候変動や環境汚染、人権や格差など、社会の課題をもたらしました。
私たちは、ごみの分別をしたり、エコバッグを使うようになったり、誰もが平等に学び働ける権利を重んじたりするようになりました。これらと同じように、ESGに取り組む企業に資金を投じるのが自然だと思える日も、近づいているのではないでしょうか。