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知りたい投信 なるほどリッパー : 2020年7月31日

6月までの運用成績 コロナショックの勝ち組投信は 

リッパーのデータに基づく6月までの運用成績を解説。過去3カ月の騰落率によるコロナショックの勝ち組はIT関連株で、守りが強かったのはヘルスケア株と円建て債であることが明らかに。

6月までの運用成績 コロナショックの勝ち組投信は 

各国の株式市場は、コロナショックで3月に安値をつけた後、回復しています。今回は6月末時点の投資信託について、過去3カ月の騰落率をまとめました。短期間の集計はマネーゲームを誘うようで、「息の長い投資を続けて欲しい」という私の気持ちとは異なりますが、値戻りしている投信を見るためです。
 大きい表は、純資産残高が10億円以上で上場投資信託(ETF)以外のオープン投信の運用成績です。今年4月~6月は、株式型の多くが2ケタの上昇率。ただ、数字の中身は異なるようです。
 騰落率が株式型でトップは「業種別 IT(情報テクノロジー)」。外出自粛が好材料となり、表にはありませんが6カ月の騰落率も11.66%と大きく上昇しました。株式型の「業種別 ヘルスケア」や債券型の「グローバル 日本円」は値動きが小さく、安定性を発揮。これら二つの分類は、上昇率は小さめですが、半年前に比べても値上がりしています。
 ところが、そのほかの主要分類はすべて、直近3カ月では値上がりしていても、6カ月前には戻っていません。コロナショックの勝ち組は「IT関連株」、守りが強かったのは「ヘルスケア株」と「円建て債」といえるでしょう。
 5年間の騰落率では、成長力のある投資対象が強く、債務リスクの高い投資対象が弱い構図が浮かびます。個別の投信も、成長企業の株式で運用する投信が好成績=小さい表。なお今回も、騰落率ランキングでは、オルタナティブ型の投信を除外しています。