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- 2020年10月30日掲載 : 9月までの運用成績 好成績の勝因、実は「IT頼み」
知りたい投信 なるほどリッパー : 2020年10月30日
9月までの運用成績 好成績の勝因、実は「IT頼み」
1月から9月までの運用成績を、各アセットクラスごとにまとめた。パフォーマンスが良かった株式型の投資信託に共通する特徴は、IT関連などの「情報・通信」株に投資していることが分かった。
9月までの運用成績 好成績の勝因、実は「IT頼み」
2020年9月までの投資信託の運用は、短期的には株式型のほとんどがコロナショックから立ち直ったようです。株式市場が安値を付けたのは、中国が2月で他の国では3月中旬。純資産残高が10億円以上ある、上場投資信託(ETF)以外のオープン投信について、過去6カ月の運用成績を投資対象の分類ごとに単純平均すると、ほとんどがプラスとなりました=大きい表。
長期的にはIT(情報テクノロジー)関連株投信や中小型株投信が好成績です。「中小型株」とは、発行済み株式数や時価総額が比較的小さい株式のこと。そのうち投信が運用対象にするのは、成長が見込まれる企業で、多くが東証マザーズやジャスダックに上場する銘柄です。
と、ここまでは「中小型株投信」の説明。小さい表に並んだ、日本株で運用する好成績の投信に発見がありました。それぞれの投信の9月末時点の組み入れ銘柄の多くが情報・通信業なのです。
「DIAM新興市場日本株ファンド」の情報・通信業の組み入れ比率は63.49%、「東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン」は、サービス業、小売業に続いて情報・通信業が11.7%です。「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」は言わずもがなで、半導体関連株が98.7%。「マネックス・日本成長株ファンド」も情報・通信業の組み入れ比率は42%です。投資対象が広く「日本株」「日本 中小型株」の投信も、現時点では「業種別 IT」に分類される投信と似た運用といえるでしょう。