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- 2020年12月25日掲載 : 投信の税金を正しく知ろう⑤ 一般NISAは2階建て方式に
知りたい投信 なるほどリッパー : 2020年12月25日
投信の税金を正しく知ろう⑤ 一般NISAは2階建て方式に
投信の税金を正しく知ろうシリーズの最終回。2024年から変更になるNISAの改正点について詳しく解説。2階建て制度になる「新NISA」を利用する上での利点や注意点について、分かりやすくまとめた。
投信の税金を正しく知ろう⑤ 一般NISAは2階建て方式に
「投信の税金を正しく知ろう」シリーズの最終回は、2024年から変わる少額投資非課税制度(NISA)の改正点をお伝えします。現在のNISAは、成人対象の「一般NISA」「つみたてNISA」と、未成年者対象の「ジュニアNISA」の3種類。このうちジュニアNISAは予定通り23年末で終了が決まっています。
同じく23年末までの予定だった一般NISAは、2階建ての新しい制度に生まれ変わります=左下図。こちらを「新NISA」と呼んで説明しましょう。
新NISAの1階部分は、積み立て投資が必須です=右下表。つみたてNISAと同じ投資対象の商品を、年に元本20万円まで非課税で積み立てることができます。
2階部分は、現在の一般NISAと同じ投資方法で、年間の投資元本は102万円が上限です。上場株式や公募株式投信、上場投信(ETF)、不動産投信(J―REIT)が対象。ただし、このうち除外されるものがあります。上場廃止になる可能性が高い「整理銘柄」「監理銘柄」と、投信では値動きが大きくなる仕掛けのある、高レバレッジ投信が対象外です。
原則として、2階を利用できるのは1階の積み立てをする人です。例外は、現在の一般NISAの利用者および投資経験者が1階の積み立てを利用しないことを証券会社に届け出れば、2階部分だけを利用できます。これは特別扱いに見えますが、不利な面もあります。現在の一般NISAは年間120万円までですが、新NISAの2階だけでは上限が102万円で、1階を利用しなければNISAの枠が減るのです。非課税枠を十分に活用したければ、1階の積み立て投資も利用した方がよいでしょう。
つみたてNISAは、現在は37年末まで投資ができる制度ですが、こちらも5年延長され、42年末までの投資が可能になります。