知りたい投信 なるほどリッパー : 2021年1月15日

今度は本物?ESG投資ブーム:下 倍増したESG関連の投信本数

ESG投資ブームシリーズの㊦。新規設定が11月までで22本、純流入額が11月の11か月で220億円と、投資家の関心と資金を集めているESG関連の投資信託の人気の背景について解説した。

今度は本物?ESG投資ブーム:下 倍増したESG関連の投信本数

 「環境(Environment)」「社会(Social)」「企業統治(Governance)」という、三つの分野の頭文字を合わせた「ESG」。これらは一見、互いに関係なさそうに思えますが、実は共通点があってひとくくりにされています。どの分野も、課題の解決に積極的に向き合えば、長い目で見るとその企業の利益につながると考えられる点です。持続可能な社会を実現するため、投資家がESGに意欲的な企業に投資する動きが広まっています。

 過去にも、ESGが注目されたことは何度かありました。2006年には、国際連合が「投資家は企業への投資をする際に、その会社が環境や社会への責任を果たしているかどうかを重視すべきだ」と提言。後の金融危機で、短期的な投資成果を求めた反省を踏まえ、投資をするには長い目で見て利益が伸びる企業を評価するように。17年からは日本でも、長期的な運用となる公的年金の積立金が、ESGの指標に連動する運用を取り入れています。

 2020年は新型コロナウイルスによって価値観が大きく変わりました。ESG関連投信への資金流入が急増し、新規設定のESG関連投信の数が11月までで22本となりました=グラフ。19年の1~12月の2倍です。

 国内で販売されているESG投信の設定から解約を差し引いた純流入額は、リッパーの推計で、20年11月までの11カ月間で7,220億円。19年は1年間でも514億円の純流入、18年は1,697億円の純流入でしたから、20年は過去を大きく上回る規模で資金が集まっています。

 その牽引(けんいん)役となったのは「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)」。新規設定されたのが20年7月。それ以降、11月まで資金純流入額トップが続き、残高も他を大きく引き離しています=表。