知りたい投信 なるほどリッパー : 2021年1月22日

2020年の資金動向 日本株投信は利益確定で流出超

2020年の資金動向を解説。ETF以外の投信で2年ぶりに設定額が解約・償還額が上回った。昨年の特徴は、新しく設定された投信に資金が集中したと説明した。

2020年の資金動向 日本株投信は利益確定で流出超

 2020年の1年間を通した国内公募株式オープン投資信託市場の資金動向を集計しました。上場投資信託(ETF)以外の投信で2年ぶりに設定額を解約・償還額が上回り、リッパーの推計で2.21兆円の純流入でした。

 ETFを含めた純流入額は9.18兆円で、統計のある03年以降、5番目の高水準を記録。ですが、ここ数年の投信への資金流入は、大半がETFです=グラフ。

 個別の投信では、年間の純流出入額上位は表の通りです。7月設定の「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)」と、「デジタル・トランスフォーメーション株式ファンド」は、新規募集の7月のみならず12月まで多額の資金流入が続き、年間の純流入額が1位、2位でした。

 12月に新規設定された「HSBC グローバル・ターゲット利回り債券ファンド2020-12(限定追加型)」は、年間の上位には入らなかったものの、950億円を集めて12月単月の純流入額がトップ。これらに見られるように、20年の資金動向の特徴は、新しく設定された投信に資金が集まったことです。

 純流出トップの「ひふみプラス」は、流出超過額が2位の投信の2倍で、他を大きく引き離しました。リッパーの投資対象別で日本株に分類される投信は、年間の分類別流出超過額が9905億円。そのうち、なんと20%が「ひふみプラス」でした。1年間で基準価額が20%も上昇したことから、利益を確保するための解約が多かったと考えられます。

 一方で、分類別で資金を集めたのは、グローバル株式で運用する投信、IT(情報テクノロジー)関連投信、米国株投信でした。いずれも、年後半に株価が上昇した場面で継続的に資金を集めました。