知りたい投信 なるほどリッパー : 2021年1月29日

運用成績で振り返る2020年 新型コロナの急落相場IT頼り

2020年の投資信託動向を運用成績の視点から振り返った。新型コロナウイルスに振り回されたものの、最終的にはバブル期以来の高水準であった。分類別の年間騰落率では、IT関連株の投信の好成績が目立った一方、REIT型投信は大幅に下落した。

運用成績で振り返る2020年 新型コロナの急落相場IT頼り

 2020年の投資信託の運用成績は、新型コロナウイルスに振り回されました。感染症の流行が世界で最初に確認された中国では、2月に株価が急落。2月下旬からは他の国や地域へ波及し、3月に底をつけたかと思えばあっという間に上昇。ワクチン開発への期待や、各国の財政出動で、1年が終わってみれば日経平均株価もバブル期以来の高水準となりました。

 投資対象別に年間の騰落率を単純平均し、主要な分類を大きい表にまとめました。株式運用の投信はおおむねプラス。ただ、新興国投資など純資産残高が小さく、表に入らない分類では値下がりも。債券型は投資対象によってまちまち、リート型は地域を問わず大幅な下落でした。

 目を引くのはIT(情報テクノロジー)関連株投信の好成績です。リモートワークやオンライン授業など、情報通信サービスへの期待に、ゲームといった巣ごもり需要も加わり、関連産業の株価を押し上げたためです。

 個別の投信の騰落率は、長期投資をおすすめしている私の視点から、5年間で集計しました=小さい表。昨年9月末時点の前回集計と比べIT関連投信の順位が上昇。表の5投信を含む上位10投信のうちIT関連は6本。騰落率トップの「DIAM新興市場日本株ファンド」も日本の中小型株に分類されていますが、その中身は12月末時点で情報・通信業を61.01%も組み入れています。地域や企業規模を問わず、IT銘柄に期待が寄せられた年だったといえるでしょう。