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- 2021年2月19日掲載 : 1月の資金動向 明確な運用目的に資金が集まる
知りたい投信 なるほどリッパー : 2021年2月19日
1 月の資金動向 明確な運用目的に資金が集まる
1 月の資金動向を解説。リッパーの推計で、ETFを除いた投信の純流入額は、5651 億円。純流入額の大きさは 18 年 10 月以来の高さとなった。純流入額 1 位と 2 位の投信は、ラップ口座専用投信であることから、ラップ口座用のファンドの入れ替えがあったと推測した。また、アクティブ・ファンドへの資金流入にも注目したい。
1 月の資金動向 明確な運用目的に資金が集まる
2021年1月は世界の株式市場が上昇気流に乗り、投資信託市場には資金が集まりました。リッパーの推計で、上場投資信託(ETF)を除いた国内販売の投信への純流入額は、5651億円。2カ月ぶりの流入超過に転じ、純流入額は18年10月以来の大きさになりました。ETFを含めた純流入額は9911億円で、13カ月連続の純流入です。
リッパーの投資対象別分類では、日本株で運用する投信がやっと純流入に転じました。20年4月から9カ月連続の純流出が続いていたのです=グラフ。トンネルを抜け出せていないのは、世界各国の債券に投資する「グローバル債券 日本円」に分類される投信で、12カ月間連続の純流出です。
一方、昨年夏ごろから資金を集めているのが、グローバル株とIT(情報テクノロジー)株が運用対象の投信。1月も昨年からの流れを引き継ぎました。
個別の投信では、ラップ口座の投信に入れ替えがあった模様です。純流入額1位と2位は、どちらもラップ口座専用投信。純流出1位と3位もラップ口座専用です=表。
ラップ口座とは、投資家が一定の金額を証券会社などに預けて投資を一任する契約を結んだ口座のこと。運用方針に基づいて、実際の資産の運用・管理を証券会社などにお任せするものです。
純流入額3~5位の投信はアクティブファンドが並びました。それぞれ「動画配信などの娯楽メディア」「イノベーション」「EGS(環境・企業統治・社会)」に関連する企業の株式で運用する投信です。はっきりしたコンセプトの投信に資金が集まり始めています。