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知りたい投信 なるほどリッパー : 2021年3月26日

投資信託の評価を確認!② 株式部門 アクティブ型の目利き力を問う  

「リフィニティブ・リッパー・ファンド・アワード 2021 ジャパン」の株式部門の結果について、受賞ファンドと分類平均のパフォーマンスを比較した。受賞数が多かったアクティブ型のファンドに投資する際の指標の一つとして、アワードの結果を活用する事を提案した。​ ​

投資信託の評価を確認!② 株式部門 アクティブ型の目利き力を問う 

 先週、この欄で「リフィニティブ・リッパー・ファンド・アワード 2021 ジャパン」の速報をお届けしました。今回から、表彰された投資信託や運用会社について、少し詳しくお伝えします。まずは投信の株式部門です。

 優秀ファンドは、金融情報の提供会社リフィニティブが持つ独自の評価尺度のうち、「収益一貫性」で決まります。株式部門には、投資対象ごとにリッパーが分類したカテゴリーがあります。例えば「株式型 グローバル」「株式型 米国」「株式型 日本 中小型株」「株式型 業種別 IT」など。この分類ごと、さらに3年、5年、10年の期間別に、それぞれの期間でコンスタントに高い収益を上げた投信が表彰されるのです。

 では、どれぐらい高い収益率だったのか。グラフでは、「株式型 日本株」と「株式型 グローバル」で受賞した投信の騰落率を、分類内の各期間の平均と比べました。今年、株式部門で投信の本数が最も多い分類は「株式型 日本株」です。3年の評価対象投信は377本、5年は333本、10年は237本ありました。「株式型 グローバル」では、3年が106本、5年が73本、10年が41本。同じ投資対象でも、選ばれた投信は高い収益を得ていることがわかります。

 投信の運用には、市場の値動きと連動する形の「インデックス型」、市場の値動きよりも高い収益を求めて柔軟に投資をする「アクティブ型」の2タイプがあります。運用の分かりやすさから、「投資初心者は、インデックス投信を少額ずつ積み立てるのがおススメ」と言われます。

 一方、アクティブ型は運用の自由度が高い分、インデックス型よりも結果を予測しにくい面があります。運用担当者の目利き力が問われ、うまくいけば高い収益が得られる半面、ねらいが外れることもあります。変動が大きくなりがちなアクティブ型の運用成果を測る材料の一つとして、このような表彰が参考になるのではないでしょうか。