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知りたい投信 なるほどリッパー : 2021年4月16日

3 月までの資金動向 日本株にも資金が集まる流れか

リフィニティブ・リッパー・ファンドのデータを基に、投資信託市場における3月までの資金動向について分析。約 3 年ぶりの高水準に達し、日本株にも資金が集まる流れが見え始めたと解説した。

3 月までの資金動向 日本株にも資金が集まる流れか

 2021年3月の投資信託市場には、久しぶりに多額の資金が集まりました。上場投資信託(ETF)を除く国内販売投信の3月の純流入額は、リッパーの推計で9262億円。18年1月以来、約3年ぶりの高水準です。流入超過は4カ月連続。1~3月の累計純流入額は1兆9223億円で、ETFを含めた同期間は3兆2269億円の純流入です。

 純流入額が9593億円だった18年1月は、主に新規設定の投信が多額を集めたのですが、今年3月の場合は、既存の投信にも資金が流入。昨年後半、新しい投信が設定後も続けて多額を集める一方、既存の投信は流出傾向でしたが、流れが変わったようです。3月は、運用開始後2年以上の投信も資金を集めました=左下グラフ。

 リッパーの投資対象別分類では、引き続きIT(情報テクノロジー)関連株やグローバル株、米国株の投信が資金を集めています。また、長く純流出傾向だった日本株投信が、3月は571億円の純出入になりました。

 個別の投信は、純流入上位2銘柄がIT関連株投信で、3位がESG(環境・社会・企業統治)関連株のグローバル型=右下グラフ。テーマ株のアクティブ投信が並ぶ中、4位の「投資のソムリエ」が健闘しています。

 投資地域は世界各国で、市場の変化に応じて債券、株式、不動産投資信託の配分を変える投信です。19年5月から23カ月連続の純流入。12年10月の設定以後、純流入は月単位で95カ月、純流出は7カ月だけです。コツコツ分散投資で積み立てたい投資家から支持されています。