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- 2021年5月21日掲載 : 4月までの資金動向 政策見直し日銀はETF買わず
知りたい投信 なるほどリッパー : 2021年5月21日
4月までの資金動向 政策見直し日銀はETF買わず
4月までの資金動向について考察した。日銀による買い付けがなかったにもかかわらず、ETFが資金を集めた。また、昨年と比較すると、ETFへの資金流入が減り、一般の投資信託が資金を集めたことに注目した。
4月までの資金動向 政策見直し日銀はETF買わず
2021年4月は、日本銀行による上場投資信託(ETF)の買い付けが全くありませんでした。3月の金融政策決定会合で、ETFの買い入れを見直したからです。にもかかわらず、日銀以外の投資家によって、3月までと同じ規模の資金がETFに集まりました。
今年1~4月の国内投資信託市場の資金動向は、ETF以外の公募株式オープン投信が、リッパーの推計で累計2.6兆円の純流入となりました。ETFを含めると累計4.4兆円の純流入です。昨年の同じ時期は4.6兆円の純流入で、ほぼ同じ水準ですが、ETFと一般の投信との内訳が、ちょうど逆の割合でした=左下グラフ。
昨年はコロナ・ショックに見舞われ、日銀による大規模なETFへの資金流入が目立ちました。一方で今年の日銀は、冒頭でお伝えしたETF買いがゼロだった4月のみならず、1~3月の買い付けも昨年より大幅に減少。その代わり、ETF以外の株式オープン投信が昨年の約2倍の資金流入となっています。
個別の投信の純流出入額上位は右下グラフの通りです。4月に新しく設定された、「グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンド」が堂々の首位。1カ月で集めた資金は、純流入額2位以下の投信の約2倍です。純流入額上位5位までに、日興アセットマネジメントとアセットマネジメントOneの2社の投信が占めたことに注目です。
純流出上位の銘柄は、これまでと同じ傾向で、ラップ専用口座の投信からまとまった資金が流出しています。