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知りたい投信 なるほどリッパー : 2021年6月18日

5月までの運用成績 出遅れたリート投信が急回復

5月までの投資信託の運用成績を考察した。アセットタイプ別に見ると、株式型の値上がりは鈍化し、債券型はリスク度により差がついた。REIT型はコロナショックにより大きく下落したが、最近は急ピッチで回復している。個別銘柄は、引き続きIT関連の投資信託が好調であった。​

5月までの運用成績 出遅れたリート投信が急回復

 国内で販売されている株式オープン投資信託は、2021年5月末時点で長期・短期ともに多くが値上がり=グラフ。ただ、短期的には運用対象によって傾向が違います。

 株式型の値上がりは鈍化し、債券型投信はリスク度によって差がつきました。債券型のうち、グラフで紹介した中ではリスクが高めの「米ドル ハイイールド」は、株式型に近い動き。為替変動の影響を受けやすく、低格付け債券が運用対象のこのタイプは、コロナショックで大きく下げた後、早めに値が戻り、最近は値上がりが落ち着いてきました。

 リスクが低めの円建て債券で運用する投信は、低金利でマイナス運用ですが、半年間の下落率が縮小。今年3月末時点で0.4%の値下がりでしたが、5月末までの半年間は0.15%の下げです。

 この半年間で目を見張るのは、不動産投資信託(REIT)で運用するリート投信の回復です。グラフでは、過去半年間と5年間の値上がり率がほぼ同水準。リート投信は、コロナショックでその前の4年間の値上がり分が吹き飛び、その後の回復が遅れていました。ワクチン普及や、米国の経済成長、株式の割高感などによって、直近6カ月は急速に戻しています。

 個別の投信は、引き続き情報テクノロジー(IT)関連株で運用する投信が好調で、表を含む上位10銘柄中、7銘柄がIT投信です。