知りたい投信 なるほどリッパー : 2021年12月17日

11月までの資金動向 目立つリート投信からの資金流出 

11月までの資金動向について解説した。ETF以外の投資信託が12か月連続の純流入であった。内訳を見てみると、グローバル株や米国株に投資する投信が資金を集めた一方で、REITからの資金流出が目立った。

11月までの資金動向 目立つリート投信からの資金流出 

2021年11月までの国内の投資信託市場には、引き続き資金が集まりました。リッパーの推計では、上場投資信託(ETF)以外の公募株式オープン投信が12カ月連続の純流入です。今年1~11月の純流入額累計は8.3兆円。2015年の8.03兆円をわずかに超えました。ETFを含めた公募株式オープン投信は23カ月連続の純流入。ただし、ETFだけを集計すると、1~11月の資金流入は、7年ぶりの低水準です=折れ線グラフ。

日本銀行が金融政策でETFを買い始めたのは10年からです。13年には「量的・質的金融緩和」を導入し、徐々に買い入れを強化。国内株式市場は日銀によるETFの買い支えに頼ってきましたが、今年3月、ETFの買い入れ方針を見直し。4月から11月までに日銀がETFを購入したのは4回だけです。ETF以外の株式オープン投信よりETFのほうが純流入額より少ないのも、15年以来です。

リッパーの投資対象別分類では、グローバル株や米国株で運用する投信に資金が集まっています=横棒グラフ。昨年後半から今年前半に資金を集めたIT(情報テクノロジー)関連株で運用する投信はブレーキがかかっています。

一方、昨年は流出超過だった日本株や円建て債券で運用する投信には、資金が入り始めています。反対に、昨年は純流入だった不動産投資信託(REIT)が運用対象のリート投信が、今年1~11月累計では純流出に転じています。日本だけでなく、北米やグローバルなど他の地域のリート投信も純流出です。

また、残高が大きくないためグラフにはありませんが、「コミュニケーション・サービス」に分類される業種別投信が、11月まで7カ月連続で純流出額10位以内に入っているのが目立ちました。インターネットを通じて情報のやり取りをするためのIoT機器や装置、通信インフラ関連事業の株式で運用する投信です。

担当=DZHフィナンシャルリサーチ・石原敬子
Refinitiv (リフィニティブ) はロンドン証券取引所グループ (LSEG) 傘下の金融情報提供会社です

【図】
主要分類別資金純流出入額
ETF以外の投信が健闘