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知りたい投信 なるほどリッパー : 2022年3月18日

個性いろいろアクティブ投信 中身を確認した上で判断しよう 

アクティブ・ファンドとインデックス・ファンドの違いについて解説した。アクティブ・ファンドについては、代表的なファンドを例に挙げ、特徴や騰落率について考察した。​

個性いろいろアクティブ投信 中身を確認した上で判断しよう 

投資信託の運用方法には「アクティブ」と「インデックス」の2タイプがあります。アクティブは、目論見書に定めた方針に沿うよう、運用会社は時間や費用をかけて投資対象を調査分析します。インデックスは、株価指数などの指標の動きに連動する運用です。指標と同じ配分で資産を組み入れれば目標に近い値動きになり、余分な費用をかけずに済むので運用管理費用(信託報酬)が低めです。どちらが優れているかでなく、好みで選ぶものだと思います。投資目的に応じた使い分けも良いでしょう。

よく「インデックス投信のコストは割安。対してアクティブ投信は割高で、運用成績はインデックスより劣る」とも言われますが、私は、“インデックス対アクティブ”という単純な図式ではないと思っています。また、アクティブ投信をひとくくりにするのも危険だと感じています。特定のテーマに投資する投信や、業種や地域を絞った投信、インデックスに似た投信など、アクティブ投信の運用はバラバラだからです。リスクもさまざまです。

グラフでは、複数のアクティブ投信を例に、特徴による違いをご紹介しました。投信A~Eは「大手金融機関系運用会社」の投信です。

AとBは、販売手数料や運用管理費用(信託報酬)が高めですが、近年の相場では好成績。ただし、投資環境が変われば全く違う結果になります。DとEは株式、債券、不動産投資信託(REIT)などに分散し、比較的安定運用です。Dは状況に応じて組み入れ資産の配分を変えるためコストも高め。それに見合うほどの運用成績ではありませんが、リスク分散にコストを払っているという見方もできます。Eは「投資対象の7割が国内債券」という方針通り、株高の恩恵を受けられませんでした。

「独立系運用会社」は、証券会社や銀行を通さない直接販売でコストを抑えた投信も。「運用哲学」を持って成長企業を応援し、投資家の資産形成と社会課題解決の両立を目指します。長期運用が基本なので成績はまちまちですが、投資家へのフォローが丁寧で根強いファンがいることでも知られています。


担当=DZHフィナンシャルリサーチ・石原敬子
Refinitiv(リフィニティブ)はロンドン証券取引所グループ(LSEG)傘下の金融情報提供会社です

【図】
アクティブ投信の騰落率は運用方針による