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知りたい投信 なるほどリッパー : 2022年1月7日

高校でなぜ金融を学ぶのか 18歳で大人に。上手に身を守ろう 

成年の年齢が引き下げられるのに伴い、保護者の同意なしでも契約が出来る事について解説した。契約後のトラブルを避けるためにも、高校で金融や経済について、しっかりと学んでおきたい。​

高校でなぜ金融を学ぶのか 18歳で大人に。上手に身を守ろう 

■高校生向け 資産形成がわかる

高校生のみなさんはご存じかもしれませんが、2022年4月1日から、民法の改正で、成年の年齢が18歳に引き下げられます。それまで未成年だった18歳、19歳に達している人は、大人の仲間入りです。

成年になると、保護者の同意なく、自分の意思で契約ができます=表。法律上の契約は、自分と相手の間で交わす「買います」「売ります」などの約束。お互いに納得して契約成立です。契約すると、その内容やルール通りに実行しなければなりません。未成年だと、知識や経験が未熟という理由で、保護者の同意なしで結んだ契約は、取り消せます。消費者被害から守るためです。成年では簡単に取り消せなくなります。

株式や投資信託などの金融商品を買う、生命保険に入る、クレジットカードでの買い物、これらはどれも契約です。軽い気持ちで契約した後、「やっぱり、や~めた」はできません。

知識がないまま契約し「思っていたのと違うからいりません」と言っても取り消せません。全国の消費生活センターには、契約後に困った人から多くの相談が寄せられています=グラフ。

今年4月から高校で金融や経済を学ぶのは、成年になる前に金融商品やローンなどの知識を身につけるためでもあります。世の中には絶対にもうかる金融商品はありません。授業で学んでいれば、怪しいもうけ話が来ても簡単には契約しないでしょう。

リスクがある金融商品でも、メリットとデメリットを知っていれば自分に合う選択ができます。ただし、「仕組みの分からない金融商品は買わないこと」とも言われますが、ずっと分からないままにせず、自分から知ろうとする意識が大事。「分からない」を理由に遠ざけてばかりでは、可能性を狭めてしまいます。正しい知識と判断力を持った大人になって下さいね。

担当=DZHフィナンシャルリサーチ・石原敬子
Refinitiv (リフィニティブ) はロンドン証券取引所グループ (LSEG) 傘下の金融情報提供会社です

【図】
18歳と20歳。変わること、変わらないこと
「ファンド型投資商品」のトラブルは手口がいろいろ