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2020年11月9日

2つのStarMine - 国内株分析データのさらなる分析                            

笠井康則

日本の上場企業に関連した情報は日本語に頼る部分が多く、今後、多くの企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進することで、投資情報としても様々な情報が発信されることが期待される。日本語情報へのアクセシビリティの観点から、グローバルから見て情報発信のスタートラインが後ろに位置している現状から考えると、日本株は伸び代が大きく、投資家の広がりにも期待が持てる。

一方で、現状において入手可能な範囲からできる限りの情報を入手し、更に分析(特に比較)するアプローチはプロの腕の見せ所でもある。一般的にクオンツと呼ばれる定量分析のアプローチ、そして、電子取引が組み合うことで、まったく隙のない市場になっていると思われている方も多いかもしれない。今回は、弊社の定量分析モデルであるStarMine(スターマイン)分析モデル、そして、前述のStarMine SmartEstimates(スターマイン・スマートエスティメート)でも紹介したアナリストの分析について、株価の推移と比較して分析を試みた。

スターマイン分析モデルからは、最も総合的な評価モデルである「統合アルファモデル」を用いて、スコアと株価の変化についての相関性を確認した。具体的には分析可能な国内株式上場銘柄を対象として、12カ月~3カ月の月次時系列の株価変化率と統合アルファモデルの変化における相関。また、性質的なラグを考察するため、スコアについて0~3カ月のラグを取った場合も検証した。なお、統合アルファモデルには株価やアナリストのモメンタム(トレンド)も入っているが、ファンダメンタルデータ、オーナーシップ、成長率等々の様々な構成要素が含まれているために、自己相関にはなっていないと判断した。

また、代表的なアナリストの分析対象であるEPS(1株利益)と株価の変化率についての相関も確認している。

以下、分析結果の中から、相関が高い結果となった3カ月を基準として、それぞれラグを取った場合を含めた結果となる。ラグについては、例えば1カ月であれば、8-10月の株価変化と、7-9月におけるスターマイン統合アルファモデルの変化の相関を取っている。
 

表1)統合アルファモデル変化率と株価変化率相関(最も相関が高い組み合わせのみ)

表2)スターマイン予想EPS変化率と株価変化率相関(最も相関が高い組み合わせのみ)

表1の結果からすると、同期間(ラグ無し)よりもラグ有りのほうが相関の高いケースが見られることから、スターマイン統合アルファモデルには株価にリアルタイム性をもって反映されていない情報が含まれている可能性が考えられる。

一方、表2の結果からすると、アナリストの分析結果は株価への反映が早いものの、それでもラグをもって反映される期間があることがわかる。

今回の分析ではデータ発表の無い月がある銘柄については計算から省いて処理した。スターマイン分析モデルの広範囲なカバレッジは投資分析において、有効な機会をもたらすと考えられる。また、こうしたアナリストの分析結果が効果的な期間は一時点だけではないことを付け加えておきたい。

リフィニティブ・ジャパン株式会社 

上席執行役員

笠井康則

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