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2021年6月30日
データビジネスの時代 ―パートナーシップによる新たな付加価値の創出

リフィニティブ・ジャパン株式会社
パートナーシップ・ディレクター
三浦友紀
データをどう活用するか。今、企業の重要な経営課題になりつつあるのではないだろうか。リフィニティブは、ロイターを前身として約160年前よりニュースやデータの配信をビジネスの中核とし、データのマネタイズを実現した最も古いフィンテック企業の一つと言えるだろう。収集データに法則性や普遍性を見出し、必要な形・タイミングでサービスとして提供することで、主に金融機関のビジネスに寄与してきた。
近年、テクノロジーの進化により大量のデータが分析可能となったことを背景に、ビッグデータやオルタナティブデータが新たなビジネスの対象となってきている。パートナーシップ部では、リフィニティブのデータを使った新しいソリューション構築やサービスの付加価値創出を目的とし、外部のパートナー企業と協力しながら、新たなビジネスを生み出している。従来は金融系IT企業やフィンテック企業、コンサルティング企業等との提携が主であったが、企業のデータ活用の広がりによって、最近は金融以外のお客様をビジネスの対象としたパートナーシップも増えてきている。
1. ESG/SDGsデータのパートナーシップ
リフィニティブのESG(環境、社会、ガバナンス)データは、これまで、主に金融機関において活用の検討が進められてきた。例えば、ESG要因を考慮した企業評価やポートフォリオ評価、投融資戦略への活用などである。
そのデータの活用用途を、企業のPR・IR領域まで広げたのが、PRサービスのベクトル株式会社とのパートナーシップである。弊社のESGデータと、ベクトルの保有するPR領域でのデータを掛け合わせて、独自のESGスコアを算出し、詳細情報等をオリジナルレポートとして提供する。これにより、業界内の競合企業との比較分析、ESG/SDGs経営の観点から見た課題などが可視化され、企業経営に活用することが出来る。今後、ベクトルのパートナー企業・団体等も巻き込み、様々なお客様へのサービス提供を期待している。
2. 企業リスク対策データのパートナーシップ
企業を取り巻くリスクは多様化・複雑化しているが、特にコンプライアンスに則った企業活動は、前述のESG/SDGsにも関連して不可欠である。
そのような企業活動を支援するために、コンプライアンスチェックをワークフローに組み込んだのが、名刺管理サービスのSansan株式会社とのパートナーシップである。営業のフロントが名刺をデジタル化した際、弊社のコンプライアンス・ソリューションである「World-Check (ワールドチェック) 」データとの照合が瞬時に行われ、「反社チェック」の観点から疑わしき取引先の検知と取引可否の一次判断が出来る。この統合されたソリューションにより、従来は全社的なオペレーションフローの中で、主にバックオフィスがマニュアルで担っていたチェックを、フロントも巻き込み、適時かつ効率的・効果的に実施することが可能となった。
このように、データをどう利活用して経営課題を解決し、さらにそれをどうマネタイズするか、といった議論の中で、外部のパートナー企業との提携は欠かせない。今後も、課題解決を実現し、新たな付加価値を提供するソリューションの創出に向けて、幅広い業界・業種を視野に入れたパートナーシップ構築に取り組んでいきたいと考えている。
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