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2021年8月5日
投資信託を簡単にシミュレーション、選び方をわかりやすく解説



リフィニティブ・ジャパン株式会社
リフィニティブ・リッパー ビジネス開発担当
泉 優花
日銀が6月25日に発表した1-3月期の資金循環統計によると、家計の金融資産は3月末時点で1946兆円と過去最高を更新しました。このうち「預金」は956兆円と、預金の占める割合は大きいのが現状です。一方で、昨年発表された金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」による「老後20~30年間で約 1,300 万円~2,000 万円が不足する」との試算報告は大きな話題となりました。個人それぞれが自己資金の資産運用を行うことが求められる時代が来ていることは、誰もが感じていることではないでしょうか。
投資初心者の多くの個人投資家の皆様からは何から始めていいのかわからない、といった声も多く寄せられます。リフィニティブ・リッパーではそのような個人投資家の皆様を支援する、リッパー・リーダーズファンドレーティングを公開しております。


I. 個人投資家の皆様へ 投資信託を買うときに注意するポイント4つ
投資信託を買う時に注意すべき重要なポイントを4つ解説していきます。まだ投資信託の経験が浅い個人投資家の方には、これらのポイントを押さえて投資を進めていく事でリスクを軽減できるでしょう。では、重要な4つのポイントを解説していきます。
ファンドのシミュレーションツールとして、リッパー・リーダーズファンドレーティングをご使用ください。
1. 長期的な積立投資
投資信託の数はたくさんあるし、結局人気のあるファンドを買えばいいんじゃないの?という方…それは残念ながら大きな間違いです。個別株式ならばその理論は成立します。個別株式は「発行済株式数」が決まっているため例えば10000株しか発行されていない株に人気が出たら、10000株の取り合いになります。取り合いになれば人気の株の株価は上昇するのでリターンは高くなります。しかし、投資信託の場合はファンドの純資産総額が増えるだけなので、似ているように見えても同じ理論は実は通用しないのです。
証券投資が盛んな米国では運用期間が長く、パフォーマンスもよいファンドに購入時期の分散を効かせて積み立て投資を行うことが最も効率の良い投資手法と考えられています。リッパー・リーダーズファンドレーティングの収益一貫性項目は、安定的にリターンを積み上げているファンドに対して良いレーティングを付与します。これは長期的に安定してパフォーマンスを出しているファンドこそ、良いファンドであるというリッパー独自の考え方に基づいています。
2. 基準価額が今高くても、今後も高くなる保証はない
今の基準価格が高いからといって、将来も安定してリターンを出すとは限りません。目先の基準価額に惑わされず、何の資産に投資しているか?組入れ銘柄はどんな会社か?自分のリスク許容度に見合うか?手数料は的確か、といった観点で投資信託を選んでみてください。リッパー・リーダーズファンドレーティングの収益一貫性項目やトータルリターン項目を確認し、自信をもってファンドを選んで頂きたいと思います。
3. 分配金は利息という意味ではない
ファンドによっては、分配金を毎月出すタイプのものもあります。分配金も基準価額の値動きも、実は同じファンドのリターンが原資になっています。分配金が多いと思っても基準価額を見てみたら元本が割れていた!そんなファンドも残念ながら存在します。リッパー・リーダーズファンドレーティングは元本保全性という項目を持っています。この項目を使うことで元本を保ちながら分配金も出している、そんなファンドを探すことができます。
4. ファンドの手数料を確認
ファンドを購入すると、売買の度にかかる売買手数料と購入金額に応じた信託報酬がかかります。このうち信託報酬は、自動的に購入後の運用残高から差し引かれる仕組みになっています。売買手数料はファンドの売買の際に発生する手数料です。これらの手数料の金額も計算し、納得した上でファンドを購入したいですね。リッパー・リーダーズファンドレーティングは手数料等の経費の高低を示す経費率という項目を持っています。同程度のパフォーマンスのファンドならば、経費率のレーティングが高いファンドの方が、投資家の手元に残る収益は高くなるでしょう。この項目でコストが低いファンドを探してみましょう。
II. 機関投資家の皆様へ オンライン時代のファンドマーケティング
昨今の日本で注目されているデジタルトランスフォーメーション、金融業界も同じくデジタル化の波が迫ってきています。機関投資家の皆様が知っておくべき、オンライン時代のファンドマーケティングについて簡単に解説していきます。
1. 情報公開がオンライン時代のマーケティング活動につながる
ミレニアル世代、Z世代といった若い世代の多くの個人投資家を中心に、オンライン証券の新規口座数が増加しています。若いうちからインターネットに慣れ親しんでいる世代には、情報は自分で調べるものという意識が強く、対面でアドバイスを受けることへの抵抗感は年齢が若くなるにつれ強くなっていく傾向にあります。個人投資家が自分で投資対象を選定するオンライン証券会社に対して、運用会社がファンドマーケティングに苦労されている実情もあるようです。
リフィニティブ・リッパーは第三者評価機関としてリッパー・リーダーズファンドレーティングにて優れていると判断されるファンドや運用会社に対し今後、当ブログでインタビューを行い、運用における工夫点や努力などのお話を伺いたく存じます。
真の情報を求める個人投資家の皆様と優れた運用能力をお持ちのファンドマネージャーとの中立的な懸け橋になれるようなメディアになることを目指しています。
III. リッパーファンドレーティング検索で長期的に高パフォーマンスのファンドを探す
長期的にパフォーマンスが高いファンドはどのように探せばよいのでしょう?投資を始めたばかりの初心者の方でも、簡単に使えるのファンド検索ツールがリッパー・リーダーズファンドレーティングです。ここからリッパーの独立した公正な評価の仕組みについて解説していきます。
1. リッパーは独立した中立・公正な第三者投信評価機関のレーティング
投資信託評価会社として1973年にスタートしたリッパーは世界的に最も歴史が長い第三者投信評価機関です。約39万本の世界中の投資信託のデータを収録しています。毎年開催しているリフィニティブ・リッパー・ファンド・アワードはリッパー独自の計算基準によるリスク調整済みリターン(コンシスタント・リターン)をもとに運用能力の高い運用会社とファンドを表彰しており、主に運用会社の間では権威のある賞としてご認識頂いております。大きな特徴は運用会社や販売会社をはじめとする金融機関からの独立性の高さです。リッパーはファンドマネージャーからの自主的な報告資料などの定性評価を含まずに完全な計算ベースで評価を行っております。個人投資家の皆様にもこのレーティングをぜひご活用していただければ幸いです。
2. 収益一貫性、トータルリターン、元本保全性、経費率の4項目で、注意ポイントを確認
リッパーはリスク調整済みリターン (コンシスタント・リターン) をもとに安定的にリターンを出し続けているかを評価する「収益一貫性」、リターンの高低を評価する「トータルリターン」、分配金を出しすぎていないか、元本を保持できているかを評価する「元本保全性」、手数料の高低を評価する「経費率」を算出し、評価期間3年、5年、10年についてそれぞれレーティングを付与しています。ファンドの設定日から3年経過していない投資信託にはレーティングは付与されません。これは長期的に良いパフォーマンスを出し続けているファンドこそが投資すべき良いファンドであるというリッパー独自の考え方に基づいています。
IV. まとめ
今回は個人投資家の皆様に向けて、投資信託を選ぶためのポイントをご紹介しました。今後、運用会社様へのインタビューを通し、個人投資家の皆様へリフィニティブ・リッパーでしか提供できない有意義な情報を当ブログを通してお届けできればと考えています。
個人投資家の皆様に自信を持ってファンドを選んで頂きたい思いからリフィニティブでは最新のリッパー・リーダーズファンドレーティングをウェブサイト上で公開しています。リッパー・リーダーズファンドレーティングを活用し、皆様が納得して投資できるファンドをぜひ探してみてください。
リッパーファンドソリューションについてのお問い合わせはこちら
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