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2022年2月1日

投資信託とは?初心者にもわかりやすく3つのポイントで解説

The Finance risk screen
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リフィニティブ編集チーム

投資信託と言っても、具体的に何を指し、何をするものなのかご存知ですか?
今回は、実は身近な投資信託を初心者の方にも分かりやすく解説していきます。

I. 投資信託とは?わかりやすく3つのポイントで解説

「投資信託」とは「ファンド」とも呼ばれる金融商品の一種で、多くの投資家から集めた資金を株式や債券、REIT(不動産投資信託)やオルタナティブ等で運用し、資産をふやす手法を指します。

「人生100年時代」という、これまでにないほど長い人生を歩む可能性が高いとされる日本では、近年、「公的年金だけを頼りにするのではなく、いま自分が貯蓄している資産を有効活用して老後資金を準備しよう」という考え方が現役世代を中心に支持されるようになってきました。

そうした「貯蓄から資産形成へ」という流れに乗って注目を集め、実際に始める人も増えているのが「投資信託」です。


一方で、「株や投資はよく分からない」といった意見や、「本当に老後資金をふやすことに繋がるのか?」といった疑問の声もまだ根強く残っています。そこで、ここでは「投資信託とは?」というテーマに対し、3つのポイントでわかりやすく解説していきます。

 

1. 複数の投資家からお金を集めて運用する

投資信託は、リアルかインターネット上かを問わず、証券会社や銀行などのセルサイドと呼ばれる窓口で販売されています。例えば「世界株式、あるいは国内株式で運用する」「新興国の国債と企業の株式をバランスよく組み合わせて運用する」「ESGを重視した企業経営を行なう企業の株式のみで運用する」といったコンセプトをもとにファンドは組成されており、それぞれ投資家に対して出資を募っています。

投資家はそのファンドのコンセプトや過去の実績、未来にわたっての期待度、自身の受け入れ可能なリスク許容度(ゼロか100か、といったことだけでなく、「この程度のリターンを想定するならこのくらいの値動きをしても焦らずにいられる」といった意味)などの価値基準に基づいてファンドを選び、予算にあった口数のファンドを購入します。なお、この時の「1口あたりの価格」はファンドによって異なります。

そうして一人ひとりの投資家から集めた大きな資金は、セルサイドからバイサイドに託されます。代表的なバイサイドとして挙げられるのは運用会社(投資信託委託会社)で、ここがセルサイドから預かった資金を「信託金」として信託銀行に渡し、その資金をもとに、株式や債券、不動産投資信託などファンドのコンセプトをベースに投資することで資金をふやすよう運用していきます。

この仕組みの中で、一般的にイメージされる投資との大きな違いは「投資する額と投資先の選択肢の多さ」で説明ができます。

個人投資家が世界の名だたる企業の株式や、有望な上場企業の株式を手に入れようとすると、かなりの資金力が必要になります。しかし、投資信託の場合、「そういった企業の株式も含めて運用するというファンドを選ぶ」ことで、ずっと少額でも株価が高い、将来性のある投資対象に少しでも投資する機会を得やすくなります。

セルサイドやバイサイドとしても、運用によって利益を上げればそれだけ手数料収入などが見込めるので、「預かった資金をしっかりと運用しよう」というモチベーションになるといえます。

 

2. 運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する

投資信託の場合、「集めた資金を具体的にどのような対象に投資するか」の最終的な判断は、投資信託ごとの運用方針に基づいて運用会社が指図を行ないます。運用会社は、金融市場の動きはもちろん、世界の政情や各業界の最新の情報を収集し、今後を見通すなど、高度な専門性が求められる活動を日々行ない、最良の選択をする、というわけです。

これに加え、最近は、環境・社会・ガバナンスを重視した事業活動を行なう企業を優先して投資対象とする「ESG投資」や、SDGs(持続可能な開発目標)で掲げられた17の目標を達成するために積極的に取り組みを進めている企業への投資意欲が高まっており 、実際に株価にも反映されるようになっています。そういった企業が発表する非財務情報(財務諸表には載らない情報)と呼ばれる領域も把握し、評価を正しく行なう必要が出てきている、というわけです。

ESG/SDGsについて分かりやすく解説した記事も是非ご覧ください。
ESG投資とは?仕組みを5つのポイントでわかりやすく解説

このように「投資をする上で知っておくべきこと、見るべき情報」がこれまで以上に増えている今日だからこそ、投資信託を選びたくなる、という考え方もあるかもしれません。それというのも、投資家とひと口で言っても、個人で本業としてトレーディングをしているプロフェッショナルな人もいらっしゃいますが、多くは会社勤めなど日々の生活をしながら資産形成をしている人でしょう。

特に、冒頭でも示した通り、そうしたこれまで投資とはあまり縁がなかった人が資産運用をし始めている昨今なので、「自分の資産ではあるものの、自分で資産運用のために時間を割くことは難しい」というケースが多いはずです。

そうした人にとって、金融市場での運用という専門性が高い活動をプロに“任せられる”というのが、投資信託のポイントであり、これを選ぶ理由になっていると考えられます。

要するに、「資産運用のプロフェッショナルに自分の資産を預けてふやすことを目的いに証券を売買(運用)してもらえる」のですが、ここで忘れてはいけないのが「利益/損益は投資をしている人に等しく関係する」ということです。プロにお任せできるといえど、彼らが必ず成果を上げられるかというと、そうとは言い切れません。特に、このコロナ禍はそのことを教えてくれる機会にもなっています。

そこで、投資家としては、資産を投資するファンドの良し悪しはもちろん、実際に投資・運用を行なう会社のこれまでの実績等を確認し、「自分の資産を任せられる存在かどうか」を見極めることが大切になります。

運用会社およびファンドの評価方法としては、「収益一貫性」「総合収益性」「元本保全性」「経費率」の4つの基準を比較する、という方法があります。Refinitiv Lipper(リフィニティブ リッパー)」は、独立した中立・公正な第三者投信評価機関のレーティング投資信託評価会社として1973年にスタートし、世界中の約39万本超の投資信託のデータを収録し、そうしたニーズに対応してきました。

また、この情報に基づいて個人投資家の方が気になるファンドの状況を確認できる機能として、「リッパー・リーダーズ・レーティング」というWebサービスも公開しています。無料で確認できる情報もあるので、ぜひ一度ご覧ください。

 

リッパー・リーダーズ・レーティング
Lipper Leaders - Home

3. 得られた利益は投資額に応じて投資家に分配される

先述した通り、運用の結果、市場環境などによって利益が出たり損益が生じることもありえます。プラスかマイナスかに関わらず運用の成果は、購入した投資信託の口数に応じてすべて投資家に帰することになります。

ですので、ぜひ、「みんなが始めているし、少額だから多少残念な結果になっても仕方がない」と思わず、ご自身の状況や考えをもとに、自信を持ってファンドを選んでいただければと思います。

 

II. まとめ

ここまでの内容をまとめると、投資信託の特徴は以下のように記すことができます。

  1. 複数の投資家からお金を集めて金融市場でファンドを運用する
    投資家としては、少額で投資を始められ、有望な企業の株式にも投資できるチャンスも広がる。
  2. 運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する
    株や投資等の金融知識が必ずしも豊富でない人も始めやすい。ただし、運用方法や投資対象は決められないので、ファンドの中身をしっかりチェックする必要がある。また、プロに任せるため手数料が必要。
  3.  得られた利益(場合によっては損益)は投資額に応じて投資家に帰する
    損益可能性を小さくするために、投資・運用を任せる相手を精査することがとても大事。

Refinitivでは、公平な投信評価を実現する Refinitiv Lipperの提供によって、選ぶべきファンドや運用会社の情報を提供することを通じて、投資家のみなさま、ひいては社会全体が成長による富の分配を得られるような環境づくりに貢献しています。

 

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