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知りたい投信 なるほどリッパー : 2020年10月16日

コロナで変わった?④ 中小型株投信 伸び盛り企業見守り大きく育て

運用成績が好調な中小型株について考察。騰落率は大型株より高いものの、資金は流出している現象を、東証マザーズ指数と資金純流入額の例を用いて解説した。​

コロナで変わった?④ 中小型株投信 伸び盛り企業見守り大きく育て

 新型コロナウイルスの感染拡大のあおりを受け、一時は世界中の金融市場が動揺しました。日本の株式市場は、3月19日が当面の安値で、その後の株価は回復に向かっています。その足取りは、コロナ禍で業績悪化に苦しむ大型株より「ポストコロナ」がビジネスチャンスになりそうな中小型株の方が元気です。

 「中小型」とは、企業の規模のこと。発行済み株式数が多く、売買が活発に行われ、流動性の高い株式は「大型株」と呼ばれます。東京証券取引所では、企業の規模や業績などで上場市場が分けられています。東証マザーズ市場には、バイオテクノロジーやデジタルトランスフォーメーション(DX)などの成長分野とされる中小型株が上場しています。

 このところの中小型株の値上がりを受けて、これらを投資対象にする投資信託の運用成績は好調です=表。各期間の騰落率は、投資対象を広く「日本株」とした投信より、「日本の中小型株」に絞った投信に軍配が上がっています。表の過去6カ月は2020年2月末から8月末までの半年間。コロナショックで株価が下がり、安値から回復した時期にあたります。

 株式市場は企業価値のオークションです。投資家が魅力を感じる企業の株価は「買うから上がる、上がるから買う」という循環で上昇するわけです。東証マザーズ指数が上昇しているのも、中小型株の成長力に期待して、投資家の資金が集まっているためといえます。

 ところが、投信市場での中小型株には違った動きが見られます。グラフは、東証マザーズ指数の動きと、国内の中小型株投信への資金動向。コロナショックの後、東証マザーズ指数が回復する中、中小型株投信からは、資金が流出しています。利益を確保しようとして、解約をする投資家が多いのでしょう。

 成長企業への間接的な投資が中小型株投信です。中小型は大型株よりもリスクが高いため、値動きの幅も大きいのですが、「投資は資金面での企業応援」と考える投資家が増えていくことを願っています。