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知りたい投信 なるほどリッパー : 2020年11月6日

投信分類の不思議 債券だけで運用して株式投信?

投資信託の種類や分類について詳しく解説。債券型ファンドなのに株式投信に分類されている理由など、知っているようで知らない基礎知識を見直した。

投信分類の不思議 債券だけで運用して株式投信?

 このコラムでは時折、「リッパーによる分類」という言い方が登場します。投資信託には多くの種類があり、その種類ごとに商品の特徴が異なります。特徴の違いはリスクや値動きの違いにつながるため、運用状況を調べるには、多種多様な投信をすべて同じに扱うのではなく、特徴の似通ったグループごとにまとめる方が適しています。また、利益が出た場合の税金の仕組みも、特徴に応じた制度を設けた方がフェアでしょう。

 分類の基準には、様々な角度から見た分け方があります。投信の購入時に交付される目論見書の表紙や冒頭には、投資信託協会による分類が書かれています。まず大事なのは、「商品分類」です=左下表。投信は、複数の金融商品をパックして運用します。どのような金融商品を、どのような割合でパックしているかによって、その投信の特徴や、リスクの度合い、値動き、相場との連動性などが変わります。

 運用対象ごとに商品を分類する基準は、投信協会やリッパーのような金融情報を提供する機関が独自に設定しています。リッパーの場合は、「株式型 日本」「株式型 北米」「株式型 日本 中小型株」「債券型 グローバル 日本円」というように、投資資産と地域で分類しています。

 また、投信を制度の面で分けることもできます=右上表。こちらの表の一番下にある「株式投信」か「公社債投信」は、ちょっとくせ者。実際の運用では株式を組み入れずに、すべて債券で運用していたとしても、投信の約款の上では「株式投信」に分類される投信があるのです。

 この分類は、課税の面で株式投信として扱われるかどうかで分けています。この区別は、投信の「請求目論見書」の表紙や冒頭を見れば分かります。「※課税上は株式投資信託として取り扱われます。」と書かれていたら、投信の名前が「日本国債ファンド」など、債券を思わせる名前でも株式投信です。

 その理由は、株式投信であれば、元本割れをしても追加募集ができることになっているから。このルールが使えるように、債券だけで運用していても、税法上は株式投信として設定しているのです。

 株式投信では、一定額までの投資で得られた利益が非課税になる「少額投資非課税制度(NISA)」が利用できます。リスクを取った投資家に対して税金を優遇するNISAは、公社債投信では利用できないのです。